ビールを片手に歴史探訪ドイツを知り尽くす旅

ロンドン・パリに負けない歴史あるドイツの都市を食と共に観光するためのガイドブック

ベルリンの壁にはじまる戦争遺産を巡るドイツ旅行ガイド

2016年09月28日 16時55分

ドイツ旅行での観光名所といえば、中世のお城や教会などが浮かぶかもしれません。ですが、近代ドイツ史を語るうえで外せないのが、ナチスから東ドイツでの恐怖政治に至る負の歴史でしょう。そうした歴史に対する反省として、ドイツ国内には負の戦争遺産が数多く残されています。その中のいくつかを、ベルリン中心にご紹介いたします。

まずおさえておきたいのが、ベルリンの壁崩壊後の東西ドイツ統一のシンボルとして有名なブランデンブルク門です。この門を背にして民衆が壁によじ登り、ハンマーで壁を壊すシーンはあまりにも有名です。ここから近いエリアに、近代的な高層ビルをバックに壁の一部がモニュメントとして残されているポツダム広場や、冷戦下で唯一の検問所だったチェックポイント・チャーリーと隣接する壁博物館などがあります。

ベルリンの壁がアートギャラリーとして残されているのが、シュプレー川沿いに1.3km続くイーストサイドギャラリーです。世界中のアーティストがメッセージを残しており、中でも旧東ドイツのホーネッカー書記長と旧ソ連のプレジネフ書記長のキスを描いた風刺画は撮影ポイントとして人気です。

これらがわりと雰囲気の明るい観光地なのに対し、生々しい状態のまま残されている所もあります。ニーダーキルヒナー通りに約200mに渡って壁が残されているのがテロのトポグラフィーで、ここはナチス政権下で秘密警察ゲシュタポの本部が置かれていた所でもあります。詳しいパネルの展示や資料館などで、壁に囲まれて暮らす人々の悲劇をうかがい知ることができます。

こうしたドイツの東西分断を招いたナチス最大の負の歴史がホロコーストです。お隣の国、ポーランドにあるアウシュビッツ強制収容所が規模も大きく最も有名です。アウシュビッツまで足を運ぶ時間がない場合は、ベルリン郊外にあるザクセンハウゼン強制収容所でも、拷問や迫害の資料を見学することができます。